呪いなのか、願いなのか
「どうも、ゴキブリです。」
その一言で、座長につられてちょっぴり湿っていたサザンシアターは笑い声に包まれた。
さすが、場数を踏んでいる先輩だな、度胸も機転もばっちりだと思った。
挨拶の締めで
「これからGをみたら自分だと思ってほしい。せめて殺さないでほしい。」と冗談めかして言っていたあの言葉。
まさかこんなことになるなんて思ってなかったから、お腹を抱えて笑ってたけど。
この先一生、ヤツ(実物)と対峙する度に、あの瞬間を思い出すと思う。
呪いのような願いの言葉。その真意が「忘れないで」だとしたら、大成功。
ただの外野としての思い。
惜しい。もっと観たかった。