西へ、東へ、どこまでも

硝子の少年も WAになっておどって おみくじHAPPYになれば ええじゃないか!

堂本光一 ソロコン「Spiral」感想  ~機能美に魅せられて~

 

これぞ、私の理想に限りなく近い素晴らしいコンサートでした。美しく統制のとれた世界観と、力の限り歌い踊る光一さんのパフォーマンス、そして「現実を突きつけるアイドル」としてのMC…w


どこを切り取っても圧倒的で、とにかく練り込まれていて、そして適度に力が抜けていて、客席との距離感も遠すぎず近すぎず。
前回の「Gravity」のコンサートを観て、ジャニーさんが「隙がない」とお褒めになったそうですが、その意味を身を以て理解することができました。

諦め悪くチケットを探して、わざわざ大阪まで観に行って本当によかったです。これを生で観ずに、DVDが発売されてから初めて見ていたら、後悔のあまり海よりも深く落ち込んだと思います。
これを観なかったら人生損してた。そんなことを本気で思うほど、私にとって衝撃的で心に残る公演でした。約1年前に初めて『Endless SHOCK』を梅田芸術劇場で観た時と同じ気持ちです。

光一さんは、また私に、素晴らしい時間と思い出を与えてくださいました。感謝です。これで心置きなく夏の現場納めができました。

 

 


以下、曲目や演出についても触れておりますので、ネタバレを回避したい方はご注意ください。

 

 

 


今回私は良いご縁に恵まれて、私が生まれる前から(年季が違う…と白目を剥いていたのは秘密)のKinKiファンのお姉さま方とご一緒させて頂きました。
この年で新規で光一さんのファンになったということが珍しい*1のか、たくさんお話しをしてくださって、可愛がっていただきました。私が出会うKinKiファンの方はみんな素敵な方ばかりで、あのftrだから、ファンも素敵な人が多いのかな~と思っています。

 

そして入った席は、なんと、アリーナ上手側のセンターステージ寄り。通路真横の所謂「神席」でした。まさか初めてのソロコンで、至近距離で光一さんを拝めるとは思っていなかったので、緊張がすごかったです。笑
なにせ、Mコンの時は東京ドームのド天井席でお気軽に眺めていたものですから。笑

 

 

まずは印象に残った点をいくつか。

 

 

セット

 

席についてまず驚いたのがセットでした。
「Gravity」ツアーの時に初登場した、センターステージから上手下手スタンド方面、そしてバックステージ方面へと続くT字型の空中通路のセットが、天井に控えていることを確認しました。
センターステージの真上にあたる部分、おそらく空中通路に乗り込む部分は、光一さんソロ活動のシンボルである「KDロゴ」型になっていて、そんな細かいところまでこだわっているところにびっくりして眺めていました。

そして、メインステージのセットも凝っていました。
メインステージ上の天井部分に、三重の円になった照明用セットが組まれていました。しかも、平面ではなく、少し傾斜がついていました。なぜわざわざ傾けてあるのだろう?と思っていたのですが、公演中にそこに照明がつくと、メインステージ上に奥行がでるように感じました。ステージセットで縦の空間も手中に収めてしまう、光一さんの工夫に、ただただ口を開けて感動するしかありませんでした。
この三重のサークル型照明は、LEDパネルになっていて、今回の演出の要になっていたと思います。様々な使われ方をしていました。円の隙間の部分にも、LEDパネルが取り付けられていました。

 

 

照明

 

公演が始まって、歌も踊りももちろん素晴らしかったのですが、心を奪われたのは、予想通り、照明の使い方でした。
これまでのソロツアーのDVDでの演出を観たり、各種媒体で光一さん自身が「照明にはこだわっている」ということを仰っているのを見たりして、どんな照明演出をつけてくるのか、とてもわくわくしていたのです。
1か月前に同じ大阪城ホールで観た、ジャニーズWESTのコンサート「パリピポ」も、かなり照明に凝っている曲があって、無意識に比較してしまったんですが…。
比較するのも愚かだと瞬時に気が付きました。光一さんが登場する前までで、レーザーガンガン、LEDパネルも惜しみなく使い、その分でWESTのパリマニ1曲分と同じくらいの光量かなーと目測。
しかもその照明で観客の目線を誘導?統制?しているように感じました。桁違いのレベルです。さすが、「照明にはこだわっている」と自負する方の演出でした。
曲中でも時々メインステージから目線を外して、会場全体を見てしまいました。

 

 

統一感

 

何の曲かは忘れてしまいましたが、曲中にメインステージ上の三重サークルに「KDロゴ」が並んで、それが点滅してする演出になっていました。
センターステージ上のKDロゴ型セットや、この照明の演出、そして登場時のレザーの衣装にも一部KDロゴが隠されていたように見えたし、更には「DEAD END」 での手錠をかけられた光一さんが磔にされる壁にも、今回のツアーロゴの、装飾がついたKDロゴが使われていました。
ここまで徹底してロゴを使っていること、そして使いまくっているにも関わらず、くどさを感じさせない変化の付け方に舌を巻くばかりです。
ソロ活動が始まった時から使われているロゴですが、毎度アルバムのコンセプトに合わせて少しずつ変化を加えられているのもおもしろい。
「mirror」をオリジナルと捉えると、「BPM」は光、「Gravity」は水、そして「Spiral」は機械仕掛けのアレンジになっています。どれもオシャレなんですよね~!
だからついついグッズがどれも欲しくなってしまうのですが。笑
変化を加えながらも、根本は同じ「KDロゴ」なので、ソロ活動に1本の筋が通っているように映ります。
公演の中にもちらちらとKDロゴを登場させることで、統一感を出したり、引き締めたりする役割を果たしていたりするのかもしれないと感じました。
それにしても、このロゴを考えた方は天才だと思います…。シンプルで一発で覚えられる上に、アレンジはたくさん広がるし、美しいし…。デザイナーさんってすごいです(表現力…)。

 

 

衣装

私はもともとファッションに対する興味が薄く、コンサートを観に行ってもほとんど衣装の印象が残らないのですが。今回は違いました。
何着も好みの衣装があって、どれもよく覚えています。これは自分としては大事件です(笑)
全部は網羅できていませんが…以下ご紹介します。
・登場時のレザーのフード付き衣装は、FameのPVやアルバムジャケット、そしてパンフレットと同じものだと思います。二の腕を拝める上にフードもついた、ワイルドとスタイリッシュの中間のような衣装です。
・そして、定番の黒ベスト+白シャツ。確かハットも被っていたような?
・続いてMC明けでは、右半身は紫色のベルベット生地のロイヤル系で、左半身は袖なしのファーと前身頃にゴールドの飾りがじゃらじゃらと付いた、アシンメトリー衣装でした。この衣装が1番好みでした!
例えるなら、王子と覇王のコラボとでも表現できるでしょうか。光一さんの持つ、ロイヤル感と、ゴリゴリに踊っているときのワイルド感を合わせて表現した衣装のようでした。そして背中からは、紫のベルベッド記事で腰元までのロングマント付き。あの衣装でどこかのテレビにでてほしくてたまらないです。あの衣装を着こなせるのは、光一さんだけだと思います。
・バラード曲が続くコーナーでは、白ジャケットにインナーは白地ブイネックの、胸元にシルバーストーンが散りばめられているもの。ブルーのパンツを着ていたような気がしますが、自信がありません。
・終盤の和テイスト曲リミックスコーナーでは、「Endless SHOCK」のラストシーン「大桜」のような、赤い薄手の生地の、ゆとりのある和装っぽい衣装でした。こちらも優雅に揺れる裾が、儚くて。
揺れるものが好きなのは、なにも男性だけではないのだ…と悟ってしまいました。←
・そしてアンコールでは、タイトめなブラックパンツに同じくブラックの、おそらくレザーのノースリーブ。腰元には太めのゴールドのベルトをしていました。

 

「Gravity」では、スタッズや鎖がじゃらじゃらとついた衣装の印象がつよいのですが、今回は比較的さらっと軽めの印象を抱きました。
それを裏付けるように、パンフレットのインタビューでは衣装について「今回はシンプルにしていこうかな」と仰っていました。

 

 

それでは、曲順に沿って。

 

 


M1.Overture
会場が暗転した瞬間、一気に緊張しました。メインステージからこれでもかと発されるレーザーの海と、LEDパネルの明滅で、最高に期待が高まります。
まだか、まだか、と焦らされてそして、メインステージ中央に光一さん登場。


M2.Fame
まさかの大サビ「It's 21 to the end of 22 ~」から始まって驚きました。前記事で予想していた通り、この部分で明転して光一さんにスポットライトが当たって、この空間の支配者たる光一さんの存在感をまざまざと見せつけられました。この1曲分だけで、「あぁ、私、今、光一さんの世界にいるんだ」と実感しました。

 

M3.Danger Zone
初生でんじゃーぞーんに興奮ボルテージは最高潮に上がりました。あの床滑りの振りは、いまだに多数の絶叫を生んでいました。笑
やっぱりトラヴィスとステイシーの振りはカッコイイ。PVではふぉ~ゆ~が担当してた役割を、体つきの立派な、比較的いかつい風貌の男性ダンサーさんが担当していたため…光一さんの華奢さ、というか、いやもちろん光一さんもしっかり筋肉がついていて素敵な身体をお持ちなんですが、その…小柄さが目立ってしまっていたような…(ごにょごにょ)←
でも、主役は俺だ!とでもいうようなオーラがガンガンにでていて、そんな考えは吹き飛んでしまったんですけれどね。SHOCKを観た時に感じた、ステージ上のどこにいてもこの人が主役だ、とわかるオーラというか。光一さんはそういった部分でも私の視線を捉えて離しませんでした。


M4.MUSE


M5.Slave Maker
この曲で初めてセンターステージのほうに登場したのかな?至近距離で踊られて、あわあわしてしまって、あんまり記憶がありません。笑

 

~Inter~

 

M7.INTERACTIONAL
お衣装替え。ハットを目深に被って、ほとんど目線がわからない状態、かつ下向き加減で踊っていました。この曲のアンニュイな雰囲気には、その歌い方がよく合っていて、カッコよかったです。
シングルリリース時の歌番組よりも、さらにいい加減に力が抜けて、楽しそうに踊っているように見えました。この後も何回か「INTERACTIONAL」がかかるんですが、
そのたび、私の視界に入るお客さんで左右に揺れたり、リズムをとったりする人が増えていって、光一さんの踊りに共鳴していくような一体感がでて、ぞくぞくしました。

 

M8Knocked me down

 

M9.Come closer

 

M10.Night Wanderer
アルバムを聴いたときから、この曲は隊列を組んで歌いそう、と思ったら、V字隊列の瞬間があって、自分の想像通りの光景が実現してめちゃくちゃ嬉しかったです。
それと同時に、プロのダンサーさんを従えて隊列を組んで先頭で歌う光一さんの存在感に圧倒されました。隊列の先頭は光一さんの専売特許!なんて、思いました(笑)

 

M11.Over You
セットリストを観ていた時には、ゴリゴリ曲の「Night Wanderer」と「IN&OUT」の間に、バラードのこの曲を挟むの!?と意外に思っていたのですが、いざ聞いてみたら思ったより自然でした。なんでだろう…。


M12.IN&OUT
DVDで観ているときから憧れ(w)だった、首振り、遂に体験してきました!翌日首が痛くなったぐらいの全力で首振りしましたw
カモン!って煽られるとたまらないです。でも客席はあんまり首振りしてませんでしたw

 


~MC~
1回だけ、約30分。この部分についてはツイッターの仮レポを順不同で貼り付けておきます。

 

 

 

 


M13.DEAD END
まさかの手錠で両腕を拘束して、壁に磔にされて登場…!しかもそのまま下半身だけで踊るという。斬新すぎてしばらく放心していました。←
あれは若手にはできない演出です…いろんな意味で危ないw そして、腕の振りがなくても魅せて踊れてしまう光一さんのスキルに恐れ入りました。
今回のコンサートの中で、衣装も演出もこの曲が1番印象に残っています。

 

M14.SHOW ME UR MONSTER
どこからか銀色のステッキを取り出して踊ります。最新版の「The 堂本光一」曲を見せられて、やっぱり私はこの人の作り出す世界観が好きで好きで仕方がないと改めて実感していました。


M15.Bongo Drum


M16.Just A Woman
確かこのあたりの曲の女性ダンサーさんが、ものすっごくセクシーな衣装を着ていて、光一さんよりもそっちに気をとられがちになっていました←
ブルーのミニ丈ワンピースってこの曲だったかな?
手持ちマイクに切り替えて、歌いあげる姿が印象的です。

 

M17.STELLAR NIGHT~星のバルコニー~
背景のLEDが青色に染まって、宇宙空間にいるような、プラネタリウムに迷い込んだような気分になりました。


M18.Love Professor


M19.Bad Desire -Remix-

 

M20.妖~あやかし~

M21.暁
お衣装替え。和テイスト曲連続で、すーごく綺麗でした。ゴリゴリに踊る光一さんも素敵だけど、和テイストの優雅な感じの踊りも好きなので、この部分を作ってくれてよかったと思いました。
正直、曲が豊富になってきているので、そろそろ妖と暁あたりは外されてしまうと思っていました。



M22.INTERASTIONAL~Deep in your heart~INTERACTIONAL
このINTERACTIONALを使ったリミックス?が本当にオシャレだった!最新曲とデビュー曲を混ぜ込むなんて、想像もしませんでした!
軽やかなソウルテイストのINTERACTIONALから、ゴリゴリ系「The 堂本光一」曲のDeep in your heart…対極に思える2曲ですが、驚いたことにとてもきれいにまとまっていました。
今考えると、この2曲を繋げて見せることで、デビューからこれまでの進化を提示していたのかな、と思ったり。
こういう一捻りがライブの醍醐味だよなぁ~と感心しきりです。
そして、INTERACIONALをBGMに本編終了。

 

 

ENC1.SHOCK!
MCで「皆さんが頑張ってくれたらやります!」と言われていた「SHOCK!」。ステージに戻ってきてもすぐには歌わず、お話をしていて、「なんで今僕がペラペラ話しているかというと、休憩のためですっ!w この曲やるのに気合がいるんだよ~!」とのことw
ケント・モリさんとの巡り合わせなどについて、お話ししてくださいました。
そして、いざ歌おうとなった時。へらっとした「光ちゃん」だった顔が、メインステージを向いてスタンバイして、暗転した瞬間に「堂本光一」の顔に切り替わって、そのスイッチの切り替えに心を掴まれました。
曲は光一さんもご自身で仰っていた通り、なるほど、「MJっぽさ」が溢れるダンスでした。MJを良く知らない私でも、なるほどこれはMJっぽいと感じるぐらいの。

 

ENC2.LOVE CRIES
ここで銀テープ発射。BPMの時に「OPでやるとは思わなかったでしょ~ラストで銀テープぶしゃー!ってなる曲だと思ってたでしょ~(にやにや)」って言われた曲のリベンジ!?と思っていたら
良く考えたらそれは「Love Shines」でした。同じLOVE繋がりで混同してました(笑)


ENC3.so young blues
ENC4.+million but -love
この2曲をまさかのアリーナトロッコ登場で歌って下さいました。いやいやいや、贅沢すぎる!
徐々に近づいてくる光一さんを遠目に見ながら、「無理無理無理しぬ!!」と連呼していたのは私です←
目の前、1メートルの距離で±を歌う光一さんを、首筋のほくろや汗までしっかり拝むことができました。
最後の最後に爆弾を落とされて、ひぃひぃ言って、アンコールは終了。

 

W ENC.曲はなくお話しのみ。

 

 

 

 

 

 

 

全体を通して。
最初にも書いた通り、私の理想と思うコンサートが、この「Spiral」でした。
歌う。踊る。魅せる。予想を裏切る。そしてスパイスにMC。
無駄なものを排除して、でも必要なものには十分にお金をかけて、その良さを最大限に活かして作ってあるコンサートだと感じました。それはセットしかり、ダンサーさんしかり。
ただの照明でいいはずなのに、そこを空中通路のセットにしてしまったり。
言い方は悪いけど、引き立て役のはずのダンサーさんも、一人ひとりがしっかりと映える演出をつけてあったり。
照明と一体化して魅せるために、ステージセットには装飾もなし。
移動用の通路やトロッコも、移動手段だからもちろん装飾はなし。
機能性や必然性という一本の筋が通っていて、観ていて気持ちがよかったです。
だからこそ、どこを切り取っても美しかった。
無駄のそぎ落とされた、洗練されたステージで、とにかく美しかったです。

 

光一さん自身と、客席との距離感も、遠すぎず近すぎずで、とても気持ちがよかったです。
毒舌は、ファンとの閉鎖空間であるコンサートであるからこそゆるされている、とわかったうえで、遠慮なく暴言を吐く光一さん。
馴れ馴れしいと怒られながらも(笑)、適度にタイミングを図って声をかける客席。
越えてはいけない一線をわかったうえでの、大人のやりとりは、本当に面白かったです。

 

そして、うちわの少ない、アリーナコンサートをこのタイミングで体験できたのは、私にとって非常に意義深かったです。
10日前に体験した、同じくアリーナでのイベントとは全く違い、みんな「堂本光一をひたすらに『観に来ている』」と強く感じました。
もちろんトロッコなどで光一さんが近づいたときは皆さん声をかけたりアピールをしたりするんですが、それは、構ってほしいというよりも、「好きだ、応援してるって気持ちを伝えたい」声援の送り方のように思いました。
だから、光一さんが至近距離にいるのにぜんっぜん客席を観なくてもみなさん笑顔だったし(笑)、そういうものだと受け入れているように感じました。
そして、変な勘違いをさせないような、個人に絡むようなファンサービスを一切しない光一さんのスタンスも、潔かったです。
どこを観ているのかわからないぐらいの、ふわっとしたお手振りとか(笑)
職業アイドルを全うしている印象でした。いや、もう、仕事人アイドルの域?w

 


コンサートが終わってから一昼夜経った今でも、脳内で光一さんが踊り続けているというこの事実に、私がどれだけこのコンサートで光一さんに掴まれたかは表れていると思います。


人生で一番魅せられたコンサートでした。

 

今後も、何があっても光一さんのソロコンだけは、1回は観に行くと心に誓いました。

 

 

素敵な時間を与えてくださった光一さん、そしてチケットを譲って下さった方には感謝しかありません。

 

2時間半、光一さんの世界の渦に飲みこまれて、溺れっぱなしでした。未だに抜け出せず、夢の時間に溺れている私は、これからもずっと光一さんの虜になるのでしょう。

 

最後にひとつだけ。

 

*1:お姉さま曰く、20代のKinKiファンは、小さい頃からジャニオタ英才教育を受けてきている人が多いとのこと